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病気

統合失調症とはどんな病気なのか?

投稿日:2017年7月10日 更新日:

統合失調症とは?

統合失調症は、幻覚や妄想という症状が特徴的な精神疾患です。
それに伴って、人々と交流しながら
家庭や社会で生活を営む機能が障害を受け(生活の障害)、
「感覚・思考・行動が病気のために歪んでいる」
ことを自分で振り返って考えることが難しくなりやすい(病識の障害)、
という特徴を併せもっています。

以前は「精神分裂病」が正式の病名でしたが、
「統合失調症」へと名称変更されました。

統合失調症の原因とは?

統合失調症の原因は、
今のところ明らかではありません。
進学・就職・独立・結婚などの人生の進路における変化が、
発症の契機となることが多いようです。
ただ、それらは発症のきっかけではあっても、
原因ではないと考えられています。

というのは、こうした人生の転機は
ほかの人には起こらないような特別な出来事ではなく、
同じような経験をする大部分の人は発症に至らないからです。

統合失調症の症状は大きく、
幻覚や妄想などの「陽性症状」、
意欲の低下などの「陰性症状」、
臨機応変に対応しにくい「認知機能障害」に分けられます。

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あるはずのないものが現れる「陽性症状」

(具体的な症状)幻覚・妄想など

陽性症状は統合失調症の特徴的な症状群の1つで
「本来はないものがあるように感じる」
症状の総称です。
「本来聞こえるはずのない声が聞こえる」
といった幻聴や、
「本来あるはずのない事をあると思う」
妄想などが該当します。

幻覚:
現実にないものをあるように感じる

幻覚は、実際にはないものをあるように感じることです。
視覚や聴覚、嗅覚、触覚などさまざまな感覚で現れます。

なかでももっとも多くみられるのが、
実在しない人の声が聞こえる幻聴です。
その声は、自分に対する悪口や噂であったり、
何かの命令であったりします。
ときには、テレパシーや電波などの形で感じることもあります。

そのほか、ほかの人に見えないものが見える幻視、
普通なら感じないような身体の症状を感じる体感幻覚、
幻嗅、幻味などが起こることもあります。

妄想:
現実にはあり得ないことを信じ込む

妄想は、非現実的なことやあり得ないことなどを信じ込むことです。
自分の悪口を言っている、見張られている、
だまされているといった被害妄想が代表的です。
周囲の人の言動がすべて自分に向けられたものだと確信する関係妄想、
有名スターの子どもであるなどと思い込む誇大妄想
などがみられることもあります。

感情表現が乏しくなったり、意欲が低下する陰性症状

陰性症状は、感情の平板化や意欲の減退、
思考の低下などの症状です。
多くは陽性症状に遅れて現れます。

感情の鈍麻・平板化:
喜怒哀楽の表現が乏しくなる

人間が本来持っている「興味」、
「関心」が乏しくなってしまう症状です。

周囲への関心や興味が乏しくなり、
日常の多くのことに無関心になってしまう事を無為と呼びます。

自閉とは「自分の中に閉じこもってしまうこと」で、
現実世界から離脱するような症状になります。
これは周囲からは無口で冷たい人という印象として写ります。

意欲の減退:
意欲や気力が低下する

人間が本来持っている「意欲」、
「気力」が乏しくなってしまう症状です。

これもうつ病で生じる意欲低下・気力低下と異なり、
統合失調症では「何とかしないと・・・」という焦りがありません。

日常生活に困難をもたらすことがある認知機能障害

認知機能とは、記憶、思考、理解、計算、学習、言語、
判断などの知的な能力を指します。
統合失調症では、これらの認知機能の障害がみられ、
生活・社会活動全般に支障をきたします。

選択的注意の低下:
情報や刺激を選んで、それに注意を向けることができない

周囲のさまざまな情報や刺激に対して、
取るに足らないものを無視して
必要なものだけに注意を集中することができません。
たとえば会話中に、周囲の動きや物音などにとらわれて、
落ち着きがなくなるなどの行動がみられます。

その障害により、統合失調症の認知機能障害が出現すると、
今まで通りに就労が行えなくなってしまったり、
勉強についていけなくなってしまうことがあります。

また日常生活においても会話などにも集中できないため、
対人コミュニケーションのトラブルの原因になることもあります。

比較照合の低下:
過去の記憶と比較して判断できない

たとえば、Aさんがもっている本と同じものを
Bさんがもっているという理由だけで、
AさんをBさんと思い込むというようなことがみられます。
これは、ある情報や刺激に対して、
過去の記憶の情報に適切に照合することができないために起こるものです。
また、細かなことにこだわって全体を把握できなかったり、
言葉に隠された意味や比喩などを理解することができないことがあります。

3つの病型

統合失調症は、症状の現れ方や経過などから、
破爪(はか)型、緊張型、妄想型の3タイプに大別されます。
ただし、これらに分類できないタイプも数多くあることから、
統合失調症は単一の病気ではなく、
複数の病気の集まりではないかとも考えられています。

①破瓜型

20歳前後に徐々に発病します。
活発だった人が、口数が少なくなり、
閉じこもりがちになります。
表情も乏しくなります。
慢性の経過をたどります。

症状は慢性化することが多く、
人柄が変わってしまうなど予後はあまりよくないとされています。

②緊張型

青年期に急に発病します。
大声で叫んだり、奇妙な姿勢をとるなどの
緊張病症候群や行動の異常などがみられます。
多くは数カ月で消失しますが、再発もまれではなく、
再発するたびに破爪型に似た病像に変化していく場合があります。
ただし、人柄が変わってしまうことは少なく、
破爪型よりは予後はよいとされています。

③妄想型

30歳以後に発病することが多い型です。
幻覚、妄想を主症状です。
妄想は次第に発展していって、
一つの妄想世界を構築することがあります。

対人コミュニケーションは比較的良好に保たれていることが多く、
人柄の変化もあまり目立ちません。
予後はよいとされています。

統合失調症の治療法

統合失調症の治療は、
薬をつかった治療(薬物療法)と、
専門家と話をしたりリハビリテーションを行う治療(心理社会療法)
を組み合わせて行います。

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治療の目標

・幻覚や妄想などの症状を軽くする
・記憶や注意などの障害によって社会生活機能が低下するのを防ぐ
・回復後は再発しないように維持する

①薬物療法

抗精神病薬:
統合失調症の治療の中心となる薬を「抗精神病薬」といい、
症状の改善や再発の予防に大きな力を発揮します。
抗精神病薬は、主として脳内で過剰に活動している
ドーパミン神経の活動を抑えることで
症状を改善すると考えられています。
抗精神病薬は、定型抗精神病薬(従来型)と
非定型抗精神病薬(新規)とに分けられます。
定型抗精神病薬は陽性症状に効果があり、
非定型抗精神病薬は陽性症状に加えて
陰性症状や認知機能障害に対する効果も期待できます。

その他の薬:
抗精神病薬のほかに、不安や抑うつを和らげる薬、
睡眠薬などが症状に合わせて使われます。
また、抗精神病薬の副作用を抑えるための薬が処方される場合もあります。

薬はいつまで続けるのか:
薬をいつまで続けるのかは、
個人差があり一口にはいえません。
症状の安定をみながら、減量や中止をはかっていきますが、
その判断は専門医でなくては難しいものです。
再発をくりかえすことが多い疾患なので、
しばらく症状が安定しているからといって
自己判断で薬の量を減らしたり中止したりすることは、
再発を誘発して重症化の危険を高めます。
「副作用がつらい」「薬をやめたい、減らしたい」
などの悩みがあれば、医師に相談しましょう。

②心理社会的な治療

病気の自己管理の方法を身につけたり、
社会生活機能のレベル低下を防ぐ訓練などを行うもので、
精神療法やリハビリテーションが含まれます。
病状や生活の状態に合わせて、様々な方法が用いられます。

③治療のポイント

療法の組み合わせによる1年後の再発率*を調べた研究によると、
「薬物療法のみを行った群」での再発率が約30%であったのに対して、
「薬物療法とリハビリテーションを併用した群」
および「薬物療法と家族心理教育(家族技能訓練)を併用した群」
の再発率はともに8%と著しく低下していました。

リハビリテーションや家族心理教育を単独で行っても
再発率は低下しませんので、
薬物療法と組み合わせることで
高い治療効果が得られることになるといえます。

したがって薬物療法を行って症状を抑えるとともに、
病気によって障害された社会生活機能の回復を図るリハビリテーションや、
患者さん本人を支える家族のケア能力を高めることが、
高い治療効果や再発予防に有効であるといえます。

  

ご家族や周囲の方の接し方

精神疾患に対する社会の偏見は根強く、
とりわけ統合失調症は
「何をするかわからない病気」
「不気味な病気」
といった根拠のないレッテルが貼られることがあり、
いわれなき偏見がつきまとうことがあります。
こうした偏見は一般の人だけではなく、
統合失調症の人を抱える家族にもあてはまります。
その為、家族は世間体を気にして病気を隠そうとしますが、
統合失調症からの回復を考える上で、
このような対応はマイナスにしかなりません。

病気になったのはあなたのせいではない

統合失調症は脳内の情報を伝える
情報伝達物質のバランスがくずれておこる病気です。
この病気は、薬を使った治療や
精神科リハビリテーションを受けることによって、
回復することができます。
ご家族やご本人が何かをしたから発症したわけではありません。
ご家族がご自身を責めたり、
ご本人の将来を悲観する必要はないのです。

回復に向けたイメージを持って接する

家族の接し方が治療の進み方に大きな影響を与えます。
病気の症状や正しい治療法を理解し、
回復に向けたイメージを持ちましょう。
ご本人にとって、病気のつらい症状をコントロールしたり、
折り合いをつけられるようになることが、
病気の苦しみを減らす第一歩です。
回復に向けたイメージを持つことは、
ご家族だけでなくご本人にとっても大切なことです。

希望を持って、ゆっくり一歩ずつ

希望を持って、目の前の小さな目標を
一つ一つ達成することを目指しましょう。
自信回復のため、できることから
家庭や社会の中で役割をもたせてあげましょう。
できればさらに長期的な目標をもって取り組むことも大切です。

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