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健康や寿命を左右する「テロメア」とは?

投稿日:2017年8月25日 更新日:

寿命にも影響を与えるテロメア

私たちの細胞の中にある染色体。
健康長寿の鍵とされるのは、
その端にある「テロメア」と呼ばれる部分です。
細胞分裂を繰り返すたびに短くなっていきます。
これが老化と深い関わりを持つと考えられてきました。
今、このテロメアの長さを伸ばして老化を遅らせ、
がんなどの病も防ごうという研究が進んでいます。

そのテロメアとは、一体何なのか。
私たちの体を形づくる37兆個の細胞。
生きているかぎり分裂し、入れ代わり続けています。
例えば、皮膚の細胞。
活発に分裂を繰り返し、若い細胞を生み出し続け、
1、2か月で新たな表皮に入れ代わっています。
この細胞分裂に深く関わっているのが、
細胞の染色体の端にあるテロメアです。
正体は、塩基という化学物質。
細胞が分裂するたびに少しずつ数が減り、
テロメアは短くなっていきます。
生まれた時は、およそ1万5,000ほどとされますが、
35歳でおよそ半分に減少。
6,000を下回ると染色体が不安定になり、
さらに2,000になると細胞がこれ以上分裂できなくなる
「細胞老化」と呼ばれる状態に陥ります。
テロメアが減ると新たな細胞ができなくなるため、
命の回数券とも呼ばれています。

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テロメアは染色体の端を覆っています

靴紐の両端に、プラスチックのキャップがあるのを思い出してほしい。
キャップの役目は靴紐がほつれるのを防ぐことにある。
ここで、染色体を靴紐のようなものだと想像してほしい。

テロメアは塩基対というDNAの長さの単位で計測され、
ちょうど靴紐のプラスチックキャップのような働きをする。
つまり、染色体の末端に小さなキャップを形成し、
遺伝物質(DNA)がほどけるのを防いでいるのだ。

人体は細胞分裂を繰り返すことで臓器を正常に機能させるとともに、
顔や肌などの若々しさを保つ。
細胞が分裂する際、もしテロメアがなかったら、
DNAの集合体である染色体がばらばらにほどけ、
DNAが壊れる恐れがある。
DNAの損壊は細胞の機能不全や細胞死につながる。
テロメアは、細胞分裂に伴うリスクから染色体を守っているのだ。

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ところが、細胞分裂を繰り返すたびに、
テロメアはすり減っていく。
そしてその結果、テロメアがあまりにも短くなると、
細胞は分裂を止める。
それは、先端のほつれた靴紐が使い物にならず
捨てられてしまうようなものだ。
分裂が止まった細胞が多くなると、
さまざまな老化現象があらわれてくる。

テロメアが短くなることのリスク

テロメアが長い人のほうが
肺炎などの感染症や心臓病の発症リスクが低いとか、
年齢を考慮しても死亡リスクが低いというデータがあります。

テロメアが短い人は動脈硬化が進んでいることが多い

短縮化が心臓病や癌、アルツハイマー病など
様々な病気に関連しているのです。

海馬が縮小すると、
認知症のリスクや脳機能が衰えるリスクが
高くなると考えられます。
テロメアの短縮が、脳の老化に深く関係しているのです。

ストレスがテロメアを短くする

テロメアの長さを維持し、
細胞分裂を阻害しないようにすることが、
老化への対抗策になる。
しかし、私たちの生活には、
テロメアがすり減るのを加速するさまざまな要因が存在する。
なかでもストレスの影響は重大だ。

ストレスは確かにテロメアを短くさせるが、
ストレスフルな境遇そのものが悪影響を及ぼしているのではない。
どんな時もストレスを感じづらい心を育てることが、
テロメアの長さの維持や、老化防止につながるのだろう。

生活習慣次第でテロメアが長くなることも

テロメアはすり減っていく一方ではない。

低脂肪で野菜や果物の多い食事、
週5回以上の有酸素運動、
ストレス管理など、
トータルで「健康的な生活」をしてもらった。

5年後に採血してテロメアの長さを測ると、
何もしなかった人たちが3%短くなっていたのに対し、
指導を受けたグループは逆に10%長くなっていたという

テロメアの長さだけを見れば「若返った」わけだ。

ちなみに精子や卵子を作る生殖細胞やiPS細胞
(人工多能性幹細胞)はテロメラーゼが活性化しているため、
何回分裂してもテロメアが短くならない「不死の細胞」だ。

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